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BIM研修に使える助成金は? 人材開発支援助成金と東京都DXリスキリング助成金の使い分け

  • 11 分前
  • 読了時間: 6分
会議室で2人がカレンダーと書類を見ながら研修の予算とスケジュールを相談しているイメージ

「BIM研修を受けさせたいけれど、予算をどう通すか」——


研修費には、国と自治体の助成制度が使える場合があります。中小企業なら、条件によっては経費の4分の3。ただし、これらの制度には共通した落とし穴がひとつあります。どれも「研修が始まる前」に手続きをしないと使えないということです。

この記事では、令和8年度の一次資料をもとに、国と東京都の制度を設計事務所の目線で整理します。


はじめに

助成金の条件は年度ごとに見直され、対象になるかどうかは訓練内容や会社の状況によって変わります。この記事は令和8年8月時点で公開されている資料をもとにしたものです。実際の申請前には、必ず管轄の労働局や事務局にご確認ください。


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目次



BIM研修が助成の対象になりやすい理由

まず、なぜBIMの研修が助成の対象になりやすいのか。理由はシンプルで、国も都も「DX(デジタル化)を進めるための人材育成」を名指しで支援しているからです。

たとえば国の「人材開発支援助成金」には、事業展開等リスキリング支援コースがあります。その対象になる訓練のひとつが、こう書かれています。


「事業主において企業内のデジタル・デジタルトランスフォーメーション(DX)化やグリーン・カーボンニュートラル化を進めるにあたり、これに関連する業務に従事させる上で必要となる専門的な知識及び技能の習得をさせるための訓練」

── 厚生労働省「人材開発支援助成金(事業展開等リスキリング支援コース)のご案内」令和8年4月8日版


東京都の「DXリスキリング助成金」も、募集要項に目的がはっきり書かれています。「都内の中小企業等がその雇用する労働者に対して、DXに関する研修を実施した際の経費の一部を助成することにより、企業におけるDX人材の育成を促進することを目的とします」。

とはいえ、実際に対象になるかどうかは訓練の中身と会社の状況次第です。「BIMだから自動的に通る」わけではありません。ここは窓口に確認する前提で読み進めてください。

そのうえで、いちばん大事なことをお伝えします。

この2つの制度は、対象になる研修の長さが違います。


BIM研修に使える助成金は研修時間で分かれる。東京都のDXリスキリング助成金は3時間以上10時間未満、国の人材開発支援助成金は10時間以上のOFF-JTが対象

受けようとしている研修が何時間なのかで、見るべき制度が変わるということです。まずここを確認してください。



人材開発支援助成金—どのコースで出すかで率が変わる

国の「人材開発支援助成金」は、従業員に職務に関連した訓練を受けさせた事業主に、訓練経費と、訓練期間中の賃金の一部を助成する制度です。複数のコースがあり、BIM研修で候補になりうるのは主に2つです。

人材育成支援コースと事業展開等リスキリング支援コースの比較表。経費助成45%と75%、賃金助成800円と1,000円

数字の差は小さくありません。経費助成が45%と75%。同じ研修でも、DX化を進めるための訓練として整理できるかどうかで、戻ってくる額が変わります。


OFF-JT(オフ・ジェイ・ティー)とは?

ふだんの仕事から離れて行う教育訓練のこと。反対に、実際の業務をしながら教わるのがOJTです。外部の講座を受けるのは、多くの場合こちらにあたります。どちらのコースも10時間以上のOFF-JTが対象です。


ただし、率が高いほうには手間も付いてきます。事業展開等リスキリング支援コースでは、「事業展開等実施計画」を職業訓練実施計画届と併せて提出する必要があります。案内にも「取り組み内容を整理し、具体的な記載ができるよう、事前に準備をお願いします」と書かれています。自社のDXをどう進めるのかを、先に決めておく作業が必要です。



DXリスキリング助成金ー短い研修はこちら

都内に本社や主たる事業所がある中小企業なら、東京都の制度も選択肢になります。

東京都DXリスキリング助成金の要点。助成率4分の3、1人1研修75,000円、1社100万円、対象は3時間以上10時間未満の研修

特徴は3つあります。1つは助成率が4分の3と高いこと。2つめはeラーニングも対象になること(国の制度では、eラーニングは経費助成のみで賃金助成が付きません)。そして3つめが、対象が3時間以上10時間未満の短い研修だということです。

半日程度のセミナーや、基礎を押さえる短期の講座が、ちょうどこの枠に入ります。ただし1人1研修あたり75,000円が上限なので、長期の本格的な研修には向きません。


国と都を、同じ研修に重ねて使うことはできません

都の募集要項には、対象となる研修の要件として「助成を受けようとする研修について国又は地方公共団体から助成を受けておらず、今後受ける予定もないこと」と書かれています。どちらで申請するかは、先に決めておく必要があります。


もうひとつ、意外と時間を取られるのが申請の方法です。都の助成金は電子申請(Jグランツ)で行いますが、これにはGビズIDが必要になります。募集要項にも「GビズIDの発行には時間がかかるため、余裕をもって準備してください」と注意書きがあります。



決まるのは「使えるか」ではなく「いつ動くか」

ここまで見てきた制度には、共通点があります。どれも、研修が始まる前に手続きを終えていないと使えないということです。


助成金申請の逆算スケジュール。社内の準備、国は6か月前から1か月前に計画届、都は1か月前までに交付申請

国は、職業訓練実施計画届を訓練開始日の6か月前から1か月前までの間に提出します。都は研修開始日の1か月前までに交付申請です。しかも国の助成金には、その前段として職業能力開発推進者の選任と、事業内職業能力開発計画の策定・周知という社内の準備があります。



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