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BIMの導入費用を最大50%を補助。令和8年度「建築GX・DX推進事業」について解説

  • 20 時間前
  • 読了時間: 4分
BIMの3Dモデルを見ながら前向きに打ち合わせる設計事務所のスタッフ

「BIMを導入したいけれど、ソフト代も、人の教育も、体制づくりも、まとまったお金がかかる」——設計事務所や工務店の方から、私たちがよくいただくご相談のひとつです。BIMは、確かに最初のハードルが低くありません。

もし、その最初の費用の「半分」を国が負担してくれるとしたら、少し景色が変わるのではないでしょうか。実は令和8年度(2026年度)も、まさにそのための国の補助事業「建築GX・DX推進事業」が動いています。

この記事では、この制度を「設計事務所の目線」で、できるだけ整理します。



目次



1.そもそも「建築GX・DX推進事業」とは?


「建築GX・DX推進事業」は、国土交通省が令和8年度に実施している補助事業です。名前が少し難しいので、まずは分解してみましょう。この事業は、2つの取り組みを、まとめて後押しするものです。

建築GX・DX推進事業の全体像。省エネ(GX・LCCO2評価)とBIM活用(DX)の2本柱で、BIM活用の掛かり増し費用の2分の1を国が補助
  • GX(省エネ):建物を建てて壊すまでに出るCO₂(LCCO₂)を計算・評価する取り組みを支援します。

  • DX(BIM):BIMを使った設計・施工の生産性向上を支援します。(この記事で扱うのはこちらです。)

  • 設計事務所や工務店にとって身近なのは、まず「DX=BIM活用」の枠。BIMを取り入れる際の費用が補助の対象になります。

ポイントは、補助の柱の名前が「BIM活用型」であること。つまり「BIMを使ったこと」で増えた費用(掛かり増し費用)の2分の1を、国が補助する仕組みです。



2.何が補助されるの? ソフト代「だけ」ではありません


「補助対象」と聞くと、多くの方はBIMソフトの購入費だけを思い浮かべます。ですが、この事業(BIM活用型)が対象にしているのは、それだけではありません。BIMを「使える状態にする」ための、周辺の費用まで幅広く含まれるのが特長です。

BIM活用型の補助対象になる主な費用。BIMソフト利用費、データ共有環境CDEの構築費、BIM人材の人件費、BIM講習の費用の4つ
  • BIMソフトの利用費:Archicadなど、BIMを作るためのソフトの導入・利用費用。

  • データ共有環境(CDE)の構築費:関係者みんなでBIMを共有するためのクラウド環境の費用。

  • BIM人材の人件費・BIM講習の費用:BIMコーディネーターやモデラーの人件費に加え、社員がBIMを学ぶための講習・研修の費用まで対象に含まれます。


ここで設計事務所にとって見逃せないのが、「人を育てる費用」まで対象になっている点です。BIMは、ソフトを買えば動くものではなく、使いこなす人がいて初めて回ります。その「人への投資」を国が後押ししてくれるのは、これから本格導入する会社にとって大きな意味があります。



3.いつまでに動けばいい? スケジュールと注意点


どんなに良い制度でも、締切を過ぎれば使えません。そして、この事業でとくに注意したいのが「登録」と「交付申請」で受付期間が別々に決まっていること、そして予算がなくなり次第、途中でも受付が終わることです。

令和8年度 建築GX・DX推進事業のスケジュール。事業者登録は4月7日〜12月31日、交付申請は7月1日〜9月30日、予算に達し次第終了
  • 事業者の登録:2026年4月7日〜12月31日。まずここに登録して土俵に上がります。

  • 交付申請:2026年7月1日〜9月30日。実際に補助を受けるための申請はこの期間内。

  • 早い者勝ち:応募総額が予算に達すると、締切前でも受付終了。「まだ先」と構えていると間に合わないことがあります。


交付申請は9/30まで

令和8年度の交付申請の締切(2026年)。ただし予算に達し次第、前倒しで終了


制度の詳しい要件や申請書類は、国が用意した「建築GX・DX推進事業 実施支援室」のサイト(gxdx.jp)で公開されています。金額の上限や必要書類は年度ごと・類型ごとに細かく決まっているため、実際の申請前には必ず最新の募集要領をご確認ください



4.補助金を「入れて終わり」にしないために


私たちは、BIMの導入・運用を専門に支援してきた立場から、この補助金を「BIMを始める、またはもう一段深める、いいきっかけ」だと考えています。同時に、正直にお伝えしたいことがあります。それは、補助金でソフトを入れただけでは、BIMは会社に定着しないということです。


  • 入れるより、続けるほうが難しい:ソフトを導入しても、社内ルール(テンプレートや命名規則)が無いと、人によって作り方がバラバラになり、かえって手戻りが増えます。

  • だから「人」と「型」が要る:この制度が人件費や講習費まで対象にしているのは、まさに「人を育て、型を整える」ことが導入成功の本丸だからだと、私たちは受け止めています。

  • 補助金+伴走で活きる:費用の補助(この事業)と、導入後の伴走支援を組み合わせることで、「入れたのに使われない」を防げます。


峰設計では、BIMの導入から社内定着(テンプレート整備・人材育成)までを一貫して支援しています。「補助金を使ってBIMを始めたい」「入れたBIMが社内で回らない」といったお悩みは、お気軽にお問い合わせください。


結論:この補助金は「プロジェクトでBIMを始める・BIM導入のハードルを下げる」最初の一歩を、この制度と一緒に踏み出してみませんか。


出典

  1. 国土交通省「令和8年度 建築GX・DX推進事業について」

    https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/build/jutakukentiku_house_fr_000201.html(2026年7月)

  2. 建築GX・DX推進事業 実施支援室「事業概要」(補助率・対象経費)

    https://gxdx.jp/outline.html (2026年7月)

  3. 建築GX・DX推進事業 実施支援室(受付期間)

    https://gxdx.jp/(2026年7月)


※本記事の制度内容は2026年7月時点の情報です。補助率・対象経費・受付期間・上限額は変更される場合があります。申請の際は必ず実施支援室の最新の募集要領をご確認ください



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